「プロパンガス」という言葉は知っていても、実際にどんなガスなのか?都市ガスと何が違うのか?きちんと説明できる人は意外と少ないものです。
特に賃貸物件を探しているときに設備欄で「プロパンガス」の文字を見て、少し不安になった経験がある人もいるのではないでしょうか?
実際、都会から地方に引っ越してきて、入居開栓の時、都市ガスしか知らない方もおられました。
この記事では、プロパンガス業界での実務経験をもとに、プロパンガスの基本をゼロからわかりやすく解説します。
概要
・プロパンガスの基礎知識
・供給の仕組み
・業界経験者からのポイント
結論:プロパンガスは「LPガス」のこと
先に結論からお伝えすると、プロパンガスとは、液化石油ガス(LPガス)のうち、家庭で使う都市ガスの代わりとして供給されるガスのことです。
「プロパンガス」と「LPガス」はほぼ同じ意味で使われており、ニュースや契約書ではLPガス、日常会話ではプロパンガスと呼ばれることが多いだけで、指しているものはほぼ同じと考えて問題ありません。
都市ガスのように地下のガス管から送られてくるのではなく、ボンベ(容器)に詰めた状態で各家庭に配送されるのが最大の特徴です。
プロパン(C3H8)ブタン(C4H10)を主成分とする液化石油ガス
(LPG:Liquefied Petroleum Gas)の略。
家庭用はプロパン・プロピレンが主成分で少量のブタン・ブチレンを含む混合物
プロパンガスの仕組み
プロパンガスは、プロパンという成分を主体とした気体に、圧力をかけて液体の状態にしたものです
液体にすることで体積が小さくなり、ボンベに詰めて運べるようになります。
家庭で使うときは、ボンベの中で再びガス(気体)に戻り、配管を通ってコンロや給湯器に届く仕組みです。

容器内の上が気体、下が液体って感じなんだ。
-42度以上の温度で気化するので、極寒の地でも気化し、点火することが可能だよ!
電気やガス管などのインフラ整備が難しい地域でも使えるのは、この「ボンベで運べる」という性質があるためです。
都市ガスとの違い(概要)
プロパンガスと都市ガスの一番の違いは、供給方法で
- 都市ガス:地下のガス管から供給される。
主に天然ガスが原料 - プロパンガス:ガス会社がボンベを配送し、各家庭のボンベに補充する。
主にプロパンが原料
供給方法が違うため、料金の仕組みや契約先も異なります。
この違いについては別記事で詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。
プロパンガスが使われている地域・住宅タイプ
プロパンガスは、都市ガスの導管が整備されていない地域で広く使われています。
具体的には、郊外や地方、山間部の戸建て住宅のほか、都市部でも導管が届いていない一部のマンション・アパートで採用されているケースがあります。
都市ガスの導管を新たに敷設するには多額の工事費用がかかるため、人口が少ないエリアや、住宅が点在している地域では、初期投資が少なく済むプロパンガスの方が普及しやすいという背景があったりします。
また、新築の一戸建てや小規模なアパートでは、建築コストを抑える目的でプロパンガスが選ばれることもあり、都市ガスの導管を新規に引き込む工事費は、建物のオーナーや事業者にとって決して小さくない負担になるため、初期費用の安さを優先してプロパンガスを採用するケースは今でも珍しくありません。

まとまった団地をまとめて都市ガスに切り替える工事の時は、通常よりも安く工事ができるよ!
「都市部だからプロパンガスのはずがない」と思い込んでいる人もいますが、実際には都市部の賃貸でもプロパンガス物件は珍しくなく、特に都市ガスの導管網から少し外れた立地や、比較的新しく開発されたエリアでは、都市部であってもプロパンガスが採用されていることがあるため、物件を探す際には設備欄を必ず確認することをおすすめします。
業界経験者だから分かるポイント
現場でよくあるのが、「賃貸探しの段階でガスの種類をあまり気にしていなかった」というケースです。
不動産情報サイトの設備欄には「プロパンガス」または「LPガス」と表記されていることが多いのですが、見慣れない言葉のため見逃しますよね。
また、同じ「プロパンガス」でも、契約しているガス会社によって料金体系がまったく異なります。
都市ガスのように地域でほぼ料金が統一されているわけではないため、「プロパンガスだから高い/安い」と一括りに判断できない点も、実務の中でよく感じる部分です。
今すぐ確認すべきこと
自分の家がプロパンガスかどうか分からない場合は、以下の方法で確認できます。
- 検針票や請求書に記載されているガス会社名を確認する
- キッチンやベランダ付近に設置されている緑色・グレーなどのボンベの有無を確認する
- 賃貸契約書や重要事項説明書のガス設備の欄を確認する

今使ってるガス器具に12Aや13Aと記載があれば都市ガス専用なんだ
契約中のガス会社が分かれば、その会社の料金表と、後述する平均料金を見比べることで、自分の家のガス代が適正な水準かどうかを判断する材料になります。
注意点
プロパンガスの料金は法律で定価が決まっているわけではなく、ガス会社ごとの自由料金制なので、同じ使用量でも会社によって金額に差が出ることがあります。
地域や契約条件によっても変わるため、この記事内の説明はあくまで一般的な仕組みの解説として捉えてください。
まとめ
- プロパンガスはLPガスとほぼ同じ意味で、ボンベで各家庭に配送される
- 都市ガスとは供給方法や料金の仕組みが異なる
- 都市部でもプロパンガス物件は珍しくない
- 自分の家がプロパンガスかどうかは検針票やボンベの有無で確認できる
- 料金はガス会社ごとの自由料金制のため、会社によって差が出る
自分の家がプロパンガスだと分かった方は、次は都市ガスとの違いや、自分のガス代が適正かどうかを詳しく見ていきましょう。
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